「ステップファミリー」という言葉を聞いたことがありますか?
「子供を持った男女が離婚した後、新しいパートナーと再婚して、血縁関係のない親子関係を築く家族の形」をいうそうです。
実際に私も昨年再婚して、主人が10年以上父子家庭で育ててきた子供二人と一緒に住んでいます。
子供を連れたシングルマザーが子供を持たない男性(初婚、再婚を含む)と一緒になるケースが一番多いそうですが、子供を連れたシングルファーザーと再婚する女性も増えてきているようです。
いずれにしても継子との関係に悩む人が少なくないようですね。
無理もないと思います。
今まで別々に暮らしてきた子供をいきなり自分の子供として見るのは不可能だと思うし、子供だって混乱します。
私の知人で、ステップファミリー5年目で幸せそうにやっている女性Aさんがいます。
私もどうしたらいいかわからなかった時は相談にのってもらったりしました。
Aさんは、自分の娘さんが18歳の時に前夫と離婚。
娘さんは福祉系の大学に合格し、下宿も決まっていたため相談した結果、籍は父方に残してきたそうです。
Aさん自身はある会社の経理として長く勤めているので、経済的には安定しています。
離婚して3年目に今のご主人に出会い再婚しました。
当時ご主人には中学3年の男の子と中学1年の女の子がいました。
ちょうど子供が思春期だったので、まわりの人には再婚を反対されたそうです。
ご主人は、「無理して母親になろうとしなくていいよ。子供の友達になってくれれば」と言ったそうです。
彼女自身も気負わず、そうしようと思っていたのですがとにかく子供を理解するのには時間がかかったそうです。
中学3年の男の子は、とにかく部屋にこもったきり出てこない。
中学1年の女の子は、平日も帰りが遅くてどこで何をしているのかさっぱりわからない。
せめて夕飯くらい一緒に食べれば、子供たちの様子がわかるし、しつけに必要かも・・と思っても夜勤もあり不規則な仕事をしているご主人と子供には一緒に夕食を食べるという習慣はなく、近くに住む祖母が作って届けてくれた夕飯を各自好きな時間に食べることが当たり前になっていました。
そんな中、Aさん一人が子供と関わることに不安と不満が爆発して口げんかになることもしょっちゅうあったそうです。
けんかしても決まって最後にご主人はAさんに「いつもやってくれて感謝してるよ」と言うので、怒りの矛先をどこに向けたらいいかわからず、逆に自分を責めてしまうこともあったそうです。
さんざん悩んだあげくAさんが気づいたことは
・しつけは実の親にまかせる(頼まれたことはやる)
・無理に親子になろうとしない
・「こうすべき」「〇〇するのがあたりまえ」と子供や夫に要求することをやめる
・家族になるのには時間がかかるから、「今」はその経過であって、理解できるときも来ると考える
ということでした。
そう決めたら不思議と子供からぼつぼつ話しかけてくることが増えてきたそうです。
たまにはリビングで一緒にテレビを見ることがあったり、夕飯を一緒に食べたり。
「こうしないと・・」っていうのはほんとうにストレスよね。
なんでそうしたかっていうとまわりの人から「よくやってる」って見られたかったのかな〜とAさんは言ってました。
今では長男は大学入学し、長女は専門学校入学に向けて準備中とのこと。
時々は子供たちの相談にものることがあったり、買い物にもでかけたりするそうです。
「私の娘には寂しい思いもさせたけど自立して頑張ってくれてるからね、ありがたいわよ」と言ってました。
もともとさっぱりしたAさんだからできるのかな、凄いなと尊敬しますが、実は自分を楽にすることでうまくいくことが多いのかも。
「〇〇しなければ」「〇〇するはずでしょ」をやめて、Aさんのような自分たちだけの新しい家族の形ができれば素敵ですよね(*^_^*)