人間関係を良くするために相性よりも大事なもの




占いの相談で一番多いのは恋愛や職場、家族の人間関係でしょうか。

そして必ず聞かれるのは「この彼(または上司や子供)と相性はいいんでしょうか?」という質問。

そうですね。私も占いをやっている立場ですが、以前は時々ネットなどで軽く相性を見たりすることがありました(笑)

相性という言葉は「私はあの人とは相性がいいのよね」とか「自分の子供だけど、相性が悪くて対立するのよね」などと使われたりします。

ではいったい「相性」って何なんでしょうか?

占いで言う「相性」は、それぞれの性格や考え方があってそれをお互いが理解しやすいかどうか・・ということだと私は考えます。

東洋の占いでは、人間も自然の一部であるから五行(木、火、土、金、水)に分類してその相性で観る、という方法も多く使います。

たとえば、水と火だったら、火は水によって消されてしまうケンカするような関係なので相性が悪い。

木と火だったら、木は火を燃やす時の燃料になるから、助ける関係になるため相性が良い。

金と金など同じ種類のものは、相性がよくも悪くもなく、あまり影響をし合わない友だちのような関係といったふうに解釈されます。

こういった相性が気になるのは、たとえば恋愛だと会って間もない時でしょうか。

まだ交際が始まったばかりの頃だと「相性」は気になりますから人によっては占い師さんのところへ行って聞いたりして「良い」と言われると「だからケンカも少なくて上手くいっているんだね」と安心したり、逆に「相性が悪い」と言われると不安になったり落ち込んだりする人も少なくないと思います。

そんな私も実は今年の1月に入籍した夫との占い的な相性はあまりよろしくありませんでした。

自分でも占いをやるのでわかってはいましたが、念のため付き合いはじめの頃友人の占い師に観てもらったところ、やはり「今はお互いに大変な所を乗り越えるために一時的に一緒にいるので、半年くらいたったら別れることになるかな」といったようなことを言われました。

その時は「やっぱりセオリー通りに読めばそうなるよな」と思いました。

当時は私も離婚してまだそう時間もたっていませんでしたから、少し人間不信のような部分もあり、彼に素直になることができませんでした。

そんな私の話を聞いてくれたうえで相性を観れば「長いつき合いはないだろう」という鑑定結果も不思議ではありません。

ただ占いの結果だけで今後の付き合いを決めるというのも違うとわかっていたので、どうなっていくかは自然に任せよう、と思っていました。

そんな受け身の私とは違い、彼は強い意志で私を理解しようとがんばってくれました。

「いい時はいいけれど、時々気持ちがどこかへ行っている時があって、そんな時はすごく辛かったけれど、とにかく自分にはこの人が必要と思ったから理解しようと頑張った」としばらくたってから当時のことを話してくれました。

「相性」というのは、「脳みその相性」だよね、と時々夫と話しています。

性格や考え方というのは、脳みその情報なんですね。

脳みそはその人そのものではなく、その人の持ち物なんだということです。

たとえば時間もきっちり守り予定通りの計画を当然と思っている人にとっては、時間もアバウトで気分を優先することが多い人のことは当然のことながら理解できないし許せません。

持ち物=その人と考えると「やっぱり相性が悪いから付き合うのはムリ」ということになると思います。

他に良いところがひとつもない・・ということなら仕方ありませんが、「この人は困った持ち物を持っているけれどもなんだか憎めなくて愛すべき存在だ」ということであれば、相手の行動を予測することで怒りにならず、そればかりか関係性が良くなります。

占いの相性が良いというのは、似たような考え方だったり、お互いの苦手な所を自然に補い合えたりする関係。
相性が悪いというのは、上記のような正反対の性格を持っているため理解しづらいということではないか、と思います。

相性が悪い場合、はじめは相手を理解するのに時間がかかるかもしれません。

でも「一緒にいることが大事」ということを第一優先にすれば関係性は深くなっていきます。

相性が良くても離婚する夫婦はいます。

いくら考え方が似ているといっても完全に同じ人はいません。

一緒に居ることを優先せず「脳みそ」を優先にした場合は、相手の態度や言葉がイヤになり(性格不一致ともいいますが・・)別れたり家庭内別居になることもありえます。

関係性を良いものにしていく、持続していくためには「相性」よりも「意志」が大事だということです。

私の態度や言葉に振り回されず「意志」を持って一緒に居続けてくれた夫には心から感謝していますし、今も色んな場面で強い意志を実践している夫を尊敬しています。

そうはいっても日々の細かいことでは小さな意見の食い違いなどはもちろんありますが、大した問題にはなりません。

なかなか付き合いはじめても長続きしない、とか結婚と離婚を繰り返してしまう方にはぜひこの「意志」を持っていただきたいと思います。

「相性」は相手のもちものを理解するツールとして上手に使っていただければとても有意義なものになります。

今人間関係に悩んでいる人には、大事な人と尊敬と感謝をしあえる関係になって、ぜひ本当の幸せを得ていただきたいと思います。

幸せになる方法がここに

書籍「パーミストリー」