アンガーマネジメントで自分のことが好きになった

先日、以前にアンガーマネジメント講座を受講してくださった方から嬉しい感想をいただきました。

「私、最近いらいらすることがほとんどなくなったんです。アンガーマネジメント講座を受けてから2年くらいたちますが、やっといらいらがコントロールできるようになっておだやかにいられるようになったんです。 私はもうすぐ60歳になるけれど、若かった時より今の自分が一番好き!」

そういうAさんの表情はいきいき輝いていました。

Aさんがアンガーマネジメント講座を受講するきっかけになったのは、職場での人間関係になんとなく疲れていたころ。

後輩がなかなか指示通りに動いてくれないことで、責任者である彼女が注意されたり、そのことでいらいらするという理由で悩んでいました。

後輩の性格は・・というと悪い人ではないけれど、どうもコミュニケーションをとることが苦手らしいということでした。

たとえば書類の作成も自分のやり方がいいと思えば、誰がなんと言おうと突っ走ってしまう。

それでミスをしてもいっこうに直す気配はなし。

しかも毎日のように遅刻して、注意をされても平然としているといった状況。

Aさんも言い方を変えながらなんとか後輩が理解してくれるように努力したけれど焼け石に水。

「彼女(後輩)のやり方が正しいんだったら私が会社をやめるべきなのかな・・」とまで考えていたそうです。

そんな時にアンガーマネジメント講座を受講してくださいました。

アンガーマネジメントの目的は「自分を楽にすること」です。

自分と対立している相手のどちらが正しいか間違っているかを決めることが目的ではありません。

自分を楽にする(自分の苦しい思考から解放される)方法を学んでいきます。

その方法はこの3つです。

1 自分から相手にしていた<要求>を自覚する
2    相手に対する<理解不足>を自覚する
3    怒り思考をやめる(自分は正しい 相手は間違っているということを考え続けない)

みなさんこの方法については、「理解できた」と言ってくださるんですが、実践がむづかしいとおっしゃいます。

とくに3の「怒り思考」

どう考えてもこれは相手が悪いことなのに、なぜ自分が相手に対する要求をやめたり理解しなきゃならないの!?

そう思って当然です。
だって本当に正しいのはあなたですから(という場合がほとんどです)
ただ「正しい」は相手がそれを認めないかぎりずっといらいら(苦しみ)の原因になります。

Aさんも講座ではやったけれど「考えないなんて無理、むづかしい。講座を受講したけれど自分にはできないのかな」と思っていたそうです。

その頃は家族のことでもトラブルを抱えていて心身ともに余裕がなかったこともあると思います。

ところが家族のトラブルも解決して少し心に余裕ができたころから、「考えないこと」ができるようになったと言ってました。

「講座で先生言ってましたよね。悩みは1つだから深くそれについて考え続ける。でもたくさんあれば考えているヒマがないんですよね〜。ある時から確かにそうかなと思うようになりました。 それからなんとなく楽になったんです。」

楽になったと同時に後輩についても「どうして彼女がそういう行動をするのか」理解しようという気持ちに変わったそうです。

そうしたら不思議と後輩から話しかけてくるようになったり遅刻もなくなって時間どおりに来るようになったそうなんです。

「自分の心に余裕ができると相手も変わるんですかね、相手があんなに変わるなんて驚きました。  いらいらしないで人に優しくできている今の自分が本当に好きです」

本当によかったとそれを聞いて私も嬉しくなりました。

アンガーマネジメントを受講してくださってすぐに結果が出る人もいれば、少し時間がかかる人もいます。

でも怒りのメカニズムと自分の苦しさから抜け出す方法さえはっきりわかっていれば、多少時間はかかれどちゃんとアンガーマネジメントができて自分のことを好きになります。

とくに40代以降は、仕事でも責任のある立場について重責を感じていたり、結婚生活でも子供がある程度成長して自分たちの今後について考えたりする時期で悩みも深くなると思います。

そんな世代の方にこれからの人生を幸せに生きて頂けるヒントとして「アンガーマネジメント」をお役にたてていただければと思っています。