男と女の「価値観の違い」は「脳の違い」

「全くうちのだんなは気が利かないんですよ」

「まだ小さいこどもを『見ててね』と言ってもテレビを見ながら、ほんとうに子供を眺めているだけなんです。」


「子供がソファから落ちそうでも知らん顔。
泣いていてもしばらく反応もしないで無視しているんですよ。
信じられません。
子供が可愛くないんでしょうか?
あまりにも無責任で、もう離婚するしかないんじゃないかと思っているんです。」

まだ幼稚園に入る前の赤ちゃんから2歳くらいまでの子供さんを持つママさんからよく聞きます。

そうですよね〜。
放っておいたら子供が怪我するじゃん!と思うことでも父親である男性は、あまりにも反応が薄くて驚きますよね(もちろんそうではない男性もいますが)

ママである女性が1日中、家事、育児をやって、やっと帰ってきた旦那様に子供の面倒を見てほしくても仕事から帰ってきたらいきなりゲームやテレビを見てぼ〜っとしているという話も聞きます。

頭にきますよね。

わかります。

でも実はそれ、男性と女性の「脳」の違いによるものだったんです。

女性が当たり前だと思っていることも男性にはできないことがあるんです。

それは脳の違いから来るんですが・・。

脳科学者の茂木健一郎さんの著書「男脳と女脳」にも出てきますが

男性はどちらかというと左脳優位で比較的ひとつのことにこだわる、いわゆる「オタク脳」だということがわかっています。

一つのことにこだわるオタク脳は、それほど人間関係に重きを置いていません。
たとえばコンピューターのプログラミングや自分がこれだと思うものにのめりこんで、人とのつながりが消えてしまうこともあるようなんです。

男性は、定年したら自分はなにをしたらいいのかわからなくて孤独になってしまった・・となりがちなのもこういうことが原因の1つにあるのかもしれませんね。

それに対して女性は、どちらかといえば右脳優位だと言われていて、イメージや感情、あるいは人間関係をすごく大事にする脳。

きずなをとても大事にします。

家族や友人との絆が何よりも大切で、家族や友人の体調や心の変化にも敏感で、なにかあれば気を配り共感し相手を思いやります。

そう・・きずなをとても大事にする女性脳は、共感が得意です。
共感が得意ということは、相手の気持ちや状況を察する能力が男性よりも優れているということなんです。

だから赤ちゃんが泣いていれば、「お腹がすいているのかな?お尻が気持ちわるいのかな?」とすぐに想像することができます。


でも一般的に男性は女性よりも共感する能力が弱いためすぐに想像できません。

共感が苦手なので、赤ちゃんがなぜそうなのか?と想像できず言葉で「赤ちゃんは今こういう状況だ」言ってもらわないとわからないわけです。

先の赤ちゃんがソファから落ちそうな時も「だって落ちていないんだから問題ないでしょ」という考えです。

「結果がどうか?」ということが最優先なので、そういう答えになります。

でも実際にパパであるご主人が育児に対してどう考えているかというと
「自分も育児を手伝いたい」と思っている方が多いんです。

「でも手伝おうとしても妻に文句ばかり言われるので嫌になってしまうんです」という話もけっこう聞きます。

妻の文句を言う理由は「男性の察する能力の低さ」ですよね。

でも文句を言っても頭に来ても「脳の違い」から、期待をしてもなかなか思い通りにはいかないということなんです。

ただし、お願いする時は具体的にすれば理解してもらいやすいです。

たとえば「赤ちゃんが泣いたら、赤ちゃんの口のところに指を持っていって指に吸い付けばお腹がすいているということだからミルクをあげてね」とか
「お尻に手をあてておむつが重くないか確認して、重かったらおむつをとって中を見てね」とか。

「いちいち言わなくてもわかるでしょ!」が残念ながらわからないんです。
諦めてしまう前にチャレンジしてください。
自分のいらいらも解消できて楽になると思います。

ここまで育児についての男性と女性の考え方の違いについて書いてきましたが、結婚していない男女についても同じことが言えます。

女性が男性に頭に来る理由は、同じく「察する能力の低さ」からくることが多いんです。


よく聞くのは「髪型や服装を変えても彼が気が付かない」とか
「こちらが連絡をしてもかえってこない」や「ころころ自分の都合で予定を変えられてしまう」ことに不満を感じることが多いようです。

女性側からすれば、「察することができない男性=自分のことを大事にしていない」と考えがちで、そのことで頭に来たり、それが続けば別れることも真剣に考えてしまうんですよね。

たとえば一般的に男性は女性の髪型や洋服の変化にきづくのは、苦手です。(優先順位としては低いから)
一般的に苦手な男性が多いので、そういったことに気づく男性はもてるんでしょうね。

そして連絡をこちらがするほど相手がくれないのは、連絡する必要がないと感じているからです。
共感ではなく結論が大事なので、なにか大きな変化がなければ連絡するほどのこともないと感じているわけです。

ころころ予定が変わるのも相手に合わせて気を使う女性に対して「とくに予定が決定していたわけじゃないから予定を入れた」ということなんです。

悪気はないんです(だから腹がたつんですよね(笑))

女性側の立場にたって今日は書きましたが、男性側の言い分ももちろんあると思います。

男性脳は、共感より理屈です。

だから社会で活躍できるということもあります。

たとえば実際のビジネスの現場で同業他社との競争といった場面では、人とのつながりを冷酷に切ることが勝利への道筋になることがあります。

情を捨てるということですが、時にはリストラで自分が誰かを切らないと会社を維持していけない場面もあると思います。

女性にはなかなか耐えられない場面かと思います。

でもそういう時は、共感するスイッチをオフにしないとできないし、できないと出世するのはなかなか難しいことかもしれません。

会社だけでなく家庭でも同じことが言えて、トラブルが起きても理論的に対処してくれた結果、最悪なことを回避できたということもあるんではないでしょうか?

脳(考え方)が違うから理解しあえなくてだめなんだ、ではなく脳の違いを楽しめるようになったらいいですよね。

夫は、一番身近にいる外国人と思えば面白くも見えてくるんじゃないでしょうか。

違うからこそ補い合いながら一緒にいれば、絆も強くなると思います。

違う二人がお互いを生かしてあって最強のチームになれたらいいですよね(*^^*)