輪くぐりさんと厄年


先日6月30日は輪くぐりさんでしたね。
神社に行かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。


神社では、参道の鳥居などの結界内に茅(ちのわ)という草で編んだ輪を作り、これをくぐることで心身を清めて災厄を祓い、無病息災を祈願するといわれています。

私は久能山東照宮で行われた大祓式にはじめて参列させていただきました。

大祓詞という祝詞を神主さんが唱えて、人の形をした形代に罪穢れを遷して半年間の罪穢れを祓い清めるという式でした。

式の中で、神主さんが手にもった白い布を「えいっ」というかけ声をかけながら割いていく様子を見ていると本当に罪穢れが消えていくようで、清々しく良い気持ちになりました。

大祓は、6月と12月の2回行われますが、とくに6月は昔、疫病が流行っていた夏に向かう行事だということで、とても重要だったそうです。

現在は疫病ということはないですが、無病息災を願って行われているんですね。

そして神社の社務所の入り口などでよく見かける「厄年早見表」の厄年についてですが、厄年とは厄災が多く降りかかる年なので、気をつけるようにと言われています。

陰陽道由来と言われているようですが、科学的根拠はないようですね。

でも平安時代からすでに存在していて、今でも信じる人が多いのはすごいことだと思います。

神道学者の先生によると経験則的に人生の節目になるとされている年だとも言われています。

男性と女性では厄年の年齢が違いますが、女性だったら数えの18才〜20才、そして30代中盤くらいですが、確かに節目の年齢だといえるかもしれません。

自分の人生を振り返ってみても20才くらいの時は、子供から大人になる過程で、今後の人生についてなんとなく考え始める年齢だったような気がします。

そして30代半ば〜後半は、結婚した人は子育てや仕事との両立に悩み
未婚の人は、これからの自分の人生設計について漠然と考えたり不安を感じる時期かもしれません。

このまま一人で生きていくのであれば、仕事も正社員でないとダメじゃないかとか子供を生みたいのであれば、タイムリミットだと感じてまだお相手がいないとなんとなく焦ってしまったりする方もいらっしゃるかもしれません。

そんな節目の年に悩んだり、頑張りすぎて疲れてしまったりして病気やなんらかのトラブルに見舞われないように注意する意味が「厄年」にはあるのではないかと私個人は考えています。

お客様から「私、厄年なのでこんなに悪いことが続くんでしょうか」と質問されたことがありますが、厄年に災難が起きるということであれば、同じ学年の人全員に起きるということになりますが、そんなことはないですよね。

年齢の節目だから、精神、肉体ともにバランスを崩さないように気をつけるという考えでいればいいのではないかと思います。

さて7月も始まり、いよいよ夏本番。

蒸し暑い日も続きますが、体調に気をつけて元気に今年後半戦を乗り切りたいですね。

 家康公の愛した三保の折戸茄子。まるまるツヤツヤで美味しそう♪
石段から見える景色。雨の日の石段も心洗われるようでなかなか気持ちいいです(^^)